JSPS男女共同参画推進アドバイザーからのメッセージ
平田(河野)典子先生

日本大学 理工学部 教授
平田(河野)典子
 先生
【研究内容】   整数論
【研究概要】   方程式の整数解の研究を総称するディオファントス問題
【趣味・特技等】 趣味 食べること 特技 語学
【好きな言葉】  好きならば,必ずやっていけると信じて下さい

好きならば,必ずやっていけると信じて下さい

研究内容とその選択のきっかけ
子どもの頃は本ばかり読んでおり、また学生時代は図書館に入り浸っていました。高校時代に教えを受けた素晴らしい女性の数学の先生(井口正枝先生というお名前で、既に故人です)の存在及び、いくつかの数学の本がきっかけで、数学における整数論、その中でもディオファントス問題と言う現在の専門を選ぶに至りました。日本に殆ど専門家のいない分野であったため、フランスの政府給費生の奨学生試験を受けて留学し、ゆっくり流れる時間のなかで思い切り勉強しました。
 

仕事とプライベートのバランス
数学の研究では、うまく進むとこれ以上の幸福はないと言う最高の状態になれますが、実はそういう機会は非常に少なく、大抵はトライアルと挫折の繰り返しです。それでも考えること自身が好きなのと、一人或いは少人数で出来る学問分野が性にあっていたので、数学を選んで良かったと思っています。考え込む時間が不可欠な学問ですので、時間の確保が課題です。しかしながら、知的好奇心旺盛な学生さんに教えることで、誰よりも自分が学び、また教えられていると考えていますので、忙しくても無駄なことはありません。子育ても思い切り楽しみました。その頃の自分を支えてくれた周りの人々に感謝しております。
 

女子学生のみなさんへ
理工系の分野は客観的であり、様々な個人的好き嫌い等によらないような評価を得やすい場であると思われます。そしてひとたび学んだら、簡単には抜けない考え方を身に付けることができます。個々の知識がすっかり抜けたように見えても、理工系哲学の根幹が若いときに叩き込まれていると、一生の財産として役に立つと思っています。皆さんも夢中になれるものを是非とも見つけて、したたかに勉強を続けて下さればと願っております。
 

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