山口大学の取組

ダイバーシティ推進施策全体の概要について

山口大学が目指す「ダイバーシティ・キャンパス」の実現

沿革

 山口大学では、2012年に男女共同参画推進室を新設し、男女共同参画意識の醸成とワーク・ライフ・バランスの推進による男女ともが働きやすい職場づくりへの取組を本格化しました。
 それと並行して、2014年8月には学長をトップとした女性研究者支援推進本部のもとに女性研究者支援室を開室し、女性研究者の育成と積極的支援に力を入れてきました。さらに2017年4月からは、これら2つの室を発展的に統合し、ダイバーシティ推進室を創設しました。

体制

 ダイバーシティ推進室の上位組織として、ダイバーシティ推進室の活動方針を決め、決定事項を速やかに各部局に伝達、実施することを目的とするダイバーシティ推進本部を設置し、全理事および全部局長を構成員としました。
 また、ダイバーシティ推進本部の本部長に学長が就任することにより、ダイバーシティの推進が大学全体の方針であることを明確に示しました。加えてジェンダーやワーク・ライフ・バランスを専門とする研究者を、ダイバーシティ推進室の室長および担当副学長に任命することにより、より専門的かつ実践的な取組が行える体制としています。

体制図

施策等

 ダイバーシティ推進室では、山口大学が目指す「ダイバーシティ・キャンパスの実現」のため、様々な事業に取り組んでいます。
 具体的には、

  • ➀ ダイバーシティ意識の醸成
  • ➁ ワーク・ライフ・バランスの支援
  • ➂ 構成員の多様性の尊重

の「3つの施策」を柱に掲げ、キャンパスに集う教職員や学生が、性別、年齢、障害、民族、性的指向や性自認等に関わらず、それぞれの個性や能力を安心して発揮することができるような労働環境や就学環境の整備を進めています。

 

ライフイベント支援制度の紹介

 山口大学では、教職員が性別に関わりなくライフイベントと仕事の両立ができるように、保育三本柱(長期休暇中の学内学童保育の実施/病児保育の助成/一時保育の利用支援)を実施しています。
 また、介護と仕事の両立支援として、介護支援を行う学外の専門機関と契約を締結し、教職員に対して無料の介護相談等を提供しています。

制度事例紹介1 学内学童保育の実施

 小学校の長期休業中(夏休み・春休み)に、教職員等の子どもを対象として、学童保育「ヤマミィ学級」を実施しています(現在は山口市のキャンパスで実施)。
 ヤマミィ学級は、大学内の既存施設を利用して実施していることから、教職員等は何かあってもすぐに駆け付けることができるなど、安心して子どもを預けることができる場となっています。また山口大学の教職員や学生の協力により、研究や学生活動等の成果を活かした保育プログラムを実施するなど、大学構成員が一緒になって、山口大学ならではの保育を実践しています。

山口大学学童-学生プログラム
山口大学学童-教員プログラム

 さらに、ライフイベントと研究活動の両立を支援する「研究者向けの支援制度」として、以下のような支援制度を実施しています。

制度事例紹介2 研究補助員制度

 ライフイベント等により十分な研究時間を確保できない状況にある教員の研究活動の継続と研究力向上を図ることを目的として、各教員が指導している学部生・大学院生等を研究補助員として雇用し、研究活動を補助してもらう「研究補助員制度」を実施しています。
 なおこの制度は、教員自身の研究活動の一助になるとともに、学生に対する経済支援の側面も持たせています。

制度事例紹介3 育児休業等からの研究活動復帰支援制度

 研究者がライフイベントによる研究活動の一時中断から復帰する際の支援と、その後のキャリアの継続を図ることを目的とした「育児休業等からの研究活動復帰支援制度」を実施しています。
 具体的には、ライフイベントからの復帰1年以内における論文投稿の際の投稿料や学会参加費等に対する資金支援を行っています。

 

男女共同参画・ダイバーシティ推進ウェブサイトの紹介