“Gender equality as a researcher in a university” 大学の研究者の男女平等

“Gender equality as a researcher in a university”
大学の研究者の男女平等

Surajit Tekasakul
Assistant Professor, Department of Chemistry,
Prince of Songkla University,
Hat Yai, Songkhla, Thailand

タイでは、男女平等が非常に重要であると認識されており、すべての人の男女平等を確保し、男女格差を防ぐ手段として法律が制定されている。また、不公平を是正する手段として、2015年には男女平等法が施行された。しかし、大学職員として、特に研究分野では男女平等が問題になったことはない。それはなぜか。

タイのほとんどの大学は研究大学として宣言されている。プリンス・オブ・ソンクラー大学(PSU)もトップの研究大学の一つであるが、PSUの教員は、研究が主な仕事の一つであることを認識しており、研究プロジェクト計画書を書き、それをサポートするための資金を得ることが求められている。その資金については、資金源である大学以外に、政府機関やその他の組織など、様々なところから外部の研究資金を得ることができる。資金提供を受けるためには、プロジェクトが高品質、革新的、魅力的であり、関連する資金提供機関からの要件やガイドラインを満たしていなければならないが、資金提供機関から資金提供を受けるための基準は常に公表されている。よって、研究プロジェクトが資金提供を受けられるかどうかは、その基準に加え、プロジェクトの成果に対する期待や、プロジェクトの目標を達成するための研究者の能力や可能性にも左右されるのであり、研究者の性別は関係ない。

表を見ると、Prince of Songkla大学の現在の教員総数は2,504名で、女性が55%を占めている。これは、教員の採用が男性という性別に基づいていないことを示している。

教員職 男性 女性
教授 22 14 36
准教授 151 148 299
助教授 343 412 755
講師 601 813 1,414
1,117 1,387 2,504

より高位の教員職への昇進は、研究成果の質と研究者の潜在能力によって決まる。この点において、教員職の昇進には明確なプロセスがあり、委員会で検討されるため、性別の問題は関係ない。
プリンス・オブ・ソンクラー大学研究開発室(RDO)のウェブサイト (https://rdo.psu.ac.th/ResearchProject/)による、2016年から2020年の間に資金提供された研究計画書の情報を以下の図に示す。

女性の計画書は、女性教員の割合が多いことに比例して、わずかに多くの資金を獲得しているが、大学の研究者としての男女平等は、研究費の助成や教員職昇進のプロセスが明確かつ研究者にとって納得いくものであるため、決して問題にはなっていない。